めぐるファッションラボ第二回レポート vol.1

めぐるファッションラボとは

概要
エシカル・サステナブルファッションを本格的に勉強したい方へ向けた、エシカルファッションブランドINHEELSが主催する勉強会です。
洋服の原料から廃棄までを解説した「循環するファッションー新しいデザインへの挑戦」を、参加者全員で読み進め、意見交換をする形式で勉強します。
日時
3/28〜7/4の間で全8回
場所
CHANNEL 01

第二回の内容 4/11

アジェンダ

Part 1 【ファッション商品の変革】「製造工程」「流通」
※今回はかなり濃い内容だったので製造工程と流通で記事を分けます。(vol.2)

内容

製造工程では、大きく分けて「染料」「裁断廃棄物」「労働環境」「トリム (装飾品)」の4つの項目について学びました。
特に染料は洋服を作る上で、購買意欲を刺激する”見た目”に関わってくる重要な部分であり、一方でたくさんの水資源も使う部分です。
より環境に優しくということで、服作りの一工程を削るということは、必ずしもサスティナビリティに繋がるわけではありません。それは、削った工程が服を長く着るために重要な部分である場合もあるからです。

洋服と染め

「今季トレンドのカラーは?」…ってよく聞きませんか?
2016年はテラコッタカラー、そして今年はアビスカラーやピンクなどのカラーが流行っています!
こんな風にトレンドカラーは毎年変わります。
実際洋服の色は、「商品の色を最も安価に、確実に、素早く変化させる方法で、購入に結びつける商業的訴求力が強い」要素です。

しかし、染める工程では、年間3億7800万ℓの水を使い、染料が水に流れ出ることで、汚染水が生まれてしまいます。
環境に優しい染料も開発はされています。が、私たちには「この洋服、環境に優しい染料使っています!!!!」というのは分からないですよね。
また、染料自体の成分の優しさではなく、デニムやチノパンは染液を使い回すことができるといったアプローチの仕方もあると学びました。
フェアトレードやエシカルなものの伝えにくさ、というのは可視化できなかったりしにくかったりするということも一要素だなと感じました。

画期的な裁断パターン

下の二つの画像を比べてみてください。
http://atelierhukutsukuro.blog97.fc2.com/blog-entry-30.htmlhttp://www.fashionprojects.org/blog/3591

この画像は洋服を作るときに使う型紙です。
左側が一般的な型紙で、右側はなるべくゴミになる端切れの部分を少なくデザインされた型紙です。
右側の型紙を作ったTimo Rissanen氏は、これ以外にも端切れ0のパターンをデザインしています。
端切れを0にするということは、簡単そうに見えますが、洋服のパーツは曲線が多く、組み合わせにくいものです。一緒に勉強しているパタンナーの方も、「本当に難しい」とおっしゃっていました。

工場と売り場

洋服はシーズンごとにトレンドが変わります。また、日本は四季があるので気温によっても着るものは違いますよね。
GUは知っている人は少ないかもしれませんが、毎週月曜日に新作商品が必ずでます。これによって、より早いサイクルで洋服を買う流れが自然にできています。
生産している工場では常に締め切りがあり、また再入荷などの商品がでてくることで「長時間労働」が行われてしまうのです。
この会の主催のINHEELSさんでも、「心当たりがあって辛い」とおっしゃっていましたが、「一番のフェアトレードはムラなくたくさん発注をすること」だと考えているとおっしゃっていて、工場のスケジュールの余裕と、売り場の状況の的確な読みが必要だと思いました。

Levi’sのボタン

デニムのブランドのLevi’sでは、製品のボタンにステンレスを採用しています。
その理由は、電気メッキという金属のサビを防ぐ処理をする必要がないからです。
電気メッキ処理は、大量の汚染水を排出してしまい、有害な汚水処理汚泥が発生してしまうため、環境への負担が大きい工程です。
私は、昨年このGジャンを購入しました。その時は知らなかった、この小さなボタンに込められた想いを知ったことで、よりこのGジャンを長く着たいと思いました。

考えたこと・印象に残ったこと

デニムの製品はすごい好きだし、自分のクローゼットの中にはならなくてはならないものだから、染め方や金属パーツの製造工程から環境に配慮しているということを知って、より好きになりました。
見えない部分を知ったことで、自分が何気なく「好き」なお気に入りの洋服が、「好きだし環境にも優しい」お気に入りの洋服になったというのは、私以外の人でも同じ感覚になれるんじゃないかなと思いました。
何か行動を起こすんじゃなくても、「知ってくれたらそれでいい」と言われる場面は少なくないと思います。
それは、知ったことでその人の行動が少し変わる、その少しに期待してるし、その少しが大きいということも知れたなと思いました。

感想

「今までと服を買う場所は変わった?」という質問に対して、「場所は変わらないけど考えて買うようになった」と答えていたその考えこそが、みんなにもってもらいたい考えというか、きっとみんなが持ってたら変わるんだろうなとすごく思いました。
「考えたこと・印象に残ったこと」にも書いた、知ることの重要性がここにも共通していると思います。
自分が”一瞬考えて買う”ようになったことは、自分の中ですごく大きかったし洋服だけじゃなくても同じように考えるようになったから、その感覚を持ってくれるような発信をしていかないといけないなと思いました。